【全米OP】大坂なおみ「差別抗議マスク」全7枚コンプリート! ラストは殺害当時12歳少年

2020年09月13日 05時10分

決勝も新たなマスクを着用して会場入りした大坂(ロイター=USA TODAY Sports)

【米ニューヨーク12日(日本時間13日)発】女子テニスの4大大会「全米オープン」で、世界ランキング9位で第4シードの大坂なおみ(22=日清食品)が世界27位のビクトリア・アザレンカ(31=ベラルーシ)との決勝戦の舞台に登場した。

 現地時間の午後4時10分、無観客のセンターコート(アーサー・アッシュ・スタジアム)に姿を見せた大坂は恒例の名前入り黒マスクを着用していた。この日の名前は「タミル・ライス」――。2014年11月、オハイオ州でおもちゃの銃で遊んでいたところ警官に射殺された当時12歳の黒人少年だ。

 今大会はプレー以上に「マスク」が注目を集めた。人種差別への抗議として、大坂は1回戦から黒人被害者の名前が入った「差別抗議マスク」を着用。用意した決勝までの7種類を「全て見せたい」と語っていた。全米制覇を懸けた試合前に、自らに課したもう一つの目標を一足先に達成した。

 なお、大坂のマスクに記された名前とコメントは以下の通り。

〈1回戦〉
「ブレオナ・テーラー」
 今年3月、ケンタッキー州で警官に射殺された黒人女性。

 大坂「ただ、気付いてもらうこと。ブレオナ・テーラーさんの話を拡散して、もっと関心を持ってもらうため。今大会は7枚のマスクを用意している」

〈2回戦〉
「エリジャ・マクレーン」
 昨年8月、コロラド州で警官による取り調べを受けた後に病院で亡くなった黒人男性。
 大坂「彼のストーリーを読んで心を痛めた。悪く書かれたものは一つもなく、優しさにあふれた男性だった。彼の名前を表現することができ、特別な日になった」

〈3回戦〉
「アマード・アーベリー」
 今年2月にジョージア州でジョギング中、白人男性にトラックで追い掛け回されて射殺された黒人男性。
 大坂「あんな惨事は起こる必要がなかった。みんなに知ってもらいたい。どれくらいの人がマスクの活動を知っているか分からないけど、みんなとつながっている気がする」

〈4回戦〉
「トレイボン・マーティン」
 2012年2月、フロリダ州で自警団員に射殺された当時17歳の黒人少年。
 大坂「彼の死はハッキリと覚えている。当時、私は子供だった。何が起こっているか?に目を開かせてくれた。同じことが何度も繰り返されるのは悲しい。変わらないといけない」

〈準々決勝〉
「ジョージ・フロイド」
 今年5月にミネソタ州で警官に首を地面に押し付けられて死亡した黒人男性。この動画が拡散され、米国内で人種差別抗議運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」が過熱した。
 大坂「準決勝でどの方の名前のマスクを使うか決めていない。マスクは当日に決めている」

〈準決勝〉
「フィランド・キャスティル」
 2016年7月、ミネソタ州で運転中に警官に呼び止められ、射殺された黒人男性。
「多くの人にこの気持ちを届けたい。今はテニス以外のことに目を向けています」