女子テニスの世界ランキング9位・大坂なおみ(22=日清食品)が4大大会「全米オープン」で快進撃を続けている。女子シングルス準々決勝で同93位のシェルビー・ロジャース(27=米国)を6―3、6―4で撃破して4強進出し、3度目の4大大会制覇へマジック2とした。

 大坂は時速約190キロのビッグサーブと軽快なフットワークを武器に圧勝した。ミスショットも少なく「試合中に記憶の引き出しを開けることができる」との経験が生きている。故障の左太ももにはテーピングが貼られているが「少し違和感があるので悪化しないようにしている」と深刻ではないという。

 圧倒的な強さでコロナ禍の中断明けから9連勝(棄権を除く)。2年前の全米女王は、当時を振り返り「あのときは赤ん坊のような状態。全ての面で当時よりいい選手になっている」と自信をみなぎらせる。

 準決勝(10日=日本時間11日)の相手は世界41位のジェニファー・ブラディ(25=米国)。8月のザ・トップシード・オープン(ケンタッキー州)でツアー初優勝を果たし、ランキングを上昇させている旬の選手だ。18年4月の対戦ではストレート勝ちした大坂は「すごい選手。ショットがバラエティーに富んでいる」と警戒しつつ「性格も素晴らしい」と敬意を表していた。