女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープンの主催者は28日、新型コロナウイルス感染症の国内外の広がりを考慮し、11月に東京・有明テニスの森公園で予定していた同大会を中止にすることを発表した。

 1984年の創設以来、大会が中止となるのは初めて。

 大会主催者は女子テニス協会(WTA)とともにリモートマッチ(無観客)や入場制限での開催など様々な方策を模索したというが、協議を重ねた末に「WTAツアーの再開に向けて最終の判断が求められる中、出場選手やその関係者、メディア、来場者、協賛会社、運営スタッフの安全確保を保証することは現時点で厳しく、国内外での感染に関する歯止めも利かない中、第2波の懸念もあることなどを考慮すると中止せざるを得ないとの苦渋の結論に至りました」(主催者)と断念を決断した。

 その一方で「毎年出場している各国のテニスプレーヤーはもちろん、国内外のテニスファンにとっても残念な結果となりましたが、今後、本実行委員会といたしましては、2021年の本大会の開催と成功に、全力を尽くしてまいる所存です」とコメントした。