
【中国・北京29日発】テニスの中国オープン女子シングルス1回戦で、世界ランキング4位の大坂なおみ(21=日清食品)が同76位のジェシカ・ペグラ(25=米国)を6―3、7―6(7―5)のストレートで下した。
生まれ故郷の大阪で開催された直前の大会「東レ・パンパシフィック・オープン」では見事な復活Vを遂げたが、この日は別人のような内容。ファーストサーブの成功率は相手を下回る50%で、ミスショットが目立ち、ラケットを放り投げてボールをコートに叩きつけるシーンもあった。
第1セットは第4、6ゲームをブレークして難なく制したが、第2セットは「相手の調子が上がった」と不調なサーブを狙われ、鋭いリターンでリズムを崩された。タイブレークに突入し、最後は力でねじ伏せたものの「東レで調子が良かったので、もう少しいいプレーができると思った。とてもストレスを感じた。イライラした」と打ち明けた。
とはいえ、前コーチのジャーメーン・ジェンキンス氏(34)と契約解消後は無傷の5連勝。いまだ1セットも落としていない。さらに試合後はSNSで見事な“神対応”を見せた。一部で問題化しているお笑いコンビ「Aマッソ」の「(大坂に必要なものは)漂白剤。あの人、日焼けしすぎやろ」という差別的な発言に自ら触れ、ツイッターで「日焼けしすぎ(笑い)。分かってないわね、資生堂アネッサの完璧な日焼け止めを使っているから、私は日焼けなんてしないのよ(絵文字)」と、英文で記して絶妙な切り返し。試合中は神経をとがらせたが、心は充実しているとみていいだろう。