【英国・ロンドン2日発】男子テニスのウィンブルドン選手権シングルス1回戦で、世界ランキング7位で第8シードの錦織圭(29=日清食品)が同113位のチアゴ・モンテイロ(25=ブラジル)に6―4、7―6(7―3)、6―4のストレート勝ちを収め、順当に2回戦に進んだ。

 全仏オープンで右上腕を痛めて前哨戦を回避。「リフレッシュできた」と自信を口にした通り、試合開始直後から優位に進めた。

 球足が速い芝コートではネットプレーが勝敗を分ける。その鉄則に従い、第1セットから果敢に前に出た。要所で効果的なボレーが決まり、ドロップショットも繰り出した第5ゲームをブレーク。終始、主導権を握ってファーストセットを奪った。

 第2セットは第5ゲームで0―40からデュースに持ち込んでブレークを奪うなど軽快なプレーを連発。だが、第10ゲームをブレークされて追いつかれ、タイブレークに突入した。1―3と劣勢に立たされたが、ここから怒とうの反撃に出て6連続ポイントで逆転し、やや足踏みしたものの第2セットも奪った。

 流れに乗った錦織は第3セットも安定したストロークを見せた。第9ゲームまで互いにブレークを許さぬ一進一退の攻防。5―4で迎えた第10ゲームをブレークし、見事にストレート勝ちを収めた。

 試合後は「いい形でプレーできた。なるべく前に出て、サーブアンドボレーを交ぜることも必要だと思った。体をケアしながら次の試合も頑張ります」と語った。

 これまで毎度のように長時間の試合で体力をすり減らしていただけに、初戦を圧勝したのは何よりだろう。