【イタリア・ローマ16日発】男子テニスのイタリア国際で、世界ランキング6位の錦織圭(29=日清食品)は前日の雨天順延によりシングルス2、3回戦をダブルヘッダーで行った。その第1試合(2回戦)は同52位のテーラー・フリッツ(21=米国)と対戦し、6—2、6—4で勝利した。

 26日開幕の全仏オープンの前哨戦となる今大会。大舞台を前に体力を温存するには“早期決着”が条件だが、錦織はその理想通りの展開に持ち込んだ。第1セットはファーストゲームをいきなりブレーク。その後もサービスゲームでリズム良くポイントを重ね、第5ゲームはラブゲームでブレーク。このセットをわずか30分、6—2で奪った。

 第2セットは3ゲーム連続のブレーク合戦となり、2—1でリード。その後、お互いにサービスゲームをキープし、5—4で迎えた第10ゲームを制し、ダブルヘッダー2試合目(3回戦)に駒を進めた。

 この約1時間前には女子シングルスで世界1位の大坂なおみ(21=日清食品)が同じく“省エネ”でダブルヘッダー1試合目を完勝しており、日本男女エースが過酷な日程の中で揃って3回戦進出。錦織としては、何より1時間12分で試合を終えたことが大きいだろう。