2017年に引退した元女子テニスプレーヤーの伊達公子氏(48)は2日、スポーツ用品メーカー「ヨネックス」とともに立ち上げた育成プロジェクト「伊達公子×YONEX PROJECT~Go for the GRAND SLAM~」の2次審査オーディションを都内で行った。

 15歳以下の女子を対象にした同プロジェクトは、同社と生涯契約を結んだ伊達氏の新しい試み。選考基準は「グランドスラムジュニア出場を目指せる気質」と「本気で世界を目指す強い気持ち」の持ち主で、世界で戦える人材育成をテーマに創設された。日本人初の4大大会制覇および世界ランキング1位に君臨する大坂なおみ(21=日清食品)に続く“金の卵”を発掘すべく、この日は書類審査を通った16人を伊達氏が実際にチェック。実技、面談などをへて最終的に4人に絞り込んだ。

 オーディションを終えた伊達氏は「やっぱりスポンジのように吸収できる15歳までに、しっかり人材育成をやっていく必要性がある」と持論を展開。その上で「大坂なおみ選手と錦織(圭)選手、2人のスターが出てきた今だからこそ一過性で終わらせてはいけない。来年の東京五輪に向けて、日本のテニス界から次々と選手が育っていると世界から思われるように」と野望を語った。

 最終オーディションを通過した4選手には今後、合格が通達され、伊達の指導の下で2年間計8回の強化キャンプを行う。さらに国際テニス連盟(ITF)のジュニア大会に主催者推薦で出場。実戦での経験を積みながら“第2の大坂なおみ”を目指していく。