【ドイツ・シュツットガルト26日(日本時間27日)発】女子テニスのポルシェ・グランプリ、シングルスで世界ランキング1位で第1シードの大坂なおみ(21=日清食品)は準々決勝で同25位のドナ・ベキッチ(22=クロアチア)に6―3、4―6、7―6(7―4)で勝ち、4強入り。27日(同28日)の準決勝では同15位で第8シードのアネット・コンタベイト(23=エストニア)と対戦する。

 絶体絶命のピンチから見事に生還した。第1セットをあっさりと奪いながら、相手の粘りの前にミス連発で第2セットを失い、最終セットも2つのブレークを許して1―5。だがそこで「パニックにならないように。何をすべきか冷静に考えた」と大坂は別人のようなプレーを見せコースをついた強打を次々と決め、2つのブレークを含む4ゲームを連取。突入したタイブレークでもミニブレークを先に奪う展開で、最後はラリー合戦を制した。

 前日の2回戦を完勝して勢いに乗る世界女王だったが、最終セットは相手の粘りに根負けしたかのようなプレーも見られた。そこですかさずジャーメーン・ジェンキンス・コーチ(34=米国)がコートに降りて大坂にアドバイス。絶妙なタイミングで大坂の気持ちを落ち着かせ、苦手のクレーコートでの大逆転勝利を呼び込んだ。抜群の連係を見せた「チームなおみ」にもエンジンがかかってきた。