【モンテカルロ・マスターズ】錦織大丈夫か 2大会連続初戦敗退

2019年04月18日 16時30分

格下に完敗を喫した錦織は顔をしかめた(ロイター)

【モナコ・モンテカルロ17日発】まさかの大失速だ。テニスのモンテカルロ・マスターズ男子シングルス2回戦で、世界ランキング6位の錦織圭(29=日清食品)は同49位ピエールユーグ・エルベール(28=フランス)に5―7、4―6のストレート負け。大好きなクレー(赤土)コートシーズンの初戦で惨敗、しかも2大会連続の初戦敗退という惨状だ。同じクレーで行われる4大大会、全仏オープン(5月26日開幕、パリ)へ向け、“エア・ケイ”は大丈夫だろうか?

 かねて「クレーコートは楽しい。好きなサーフェス(コートの表面)です」と語ってきた錦織は、デビュー当初から一貫して“赤土巧者”を自任している。しかも今大会は昨年準優勝と相性も抜群。誰もが錦織の勝利を疑わなかったが…。結果は完敗だった。

 格下相手に序盤からペースを奪われた。第1セットは必殺の「エア・ケイ」を返され、逆にダウンザラインを決められるなどお株を奪われた。ダブルスで「生涯グランドスラム」を達成しているエルベールの巧みなネットプレーに翻弄され、持ち味の粘り強いストロークを発揮できなかった。

 ここ最近はこれでBNPパリバ・オープン3回戦敗退↓マイアミ・オープン初戦(2回戦)敗退と3連敗となり、勝利から約1か月も遠ざかっている。試合後、錦織は「思うようにボールをコントロールできず、ミスが多くなった。そういうところを直せばまた調子は戻ってくる」と語ったが、これは裏を返すと現在の調子は「悪い」とも受け取れる。

 実はそれを物語るシーンが試合終盤にあった。GAORAテニス中継解説者の佐藤武文氏(47)はこう指摘する。

「第2セットで相手のドロップショットに対し、走っていった錦織選手を見てアレ?って思いました。走り終えた際、急に止まれないような違和感。これはコンディションが良くないんだろうって感じましたね」

 そのショットはミスとなり、錦織にポイントが入ったものの、調子の悪さを露呈。それも起因して、この日の錦織は「攻める時間より相手のボールに対応する“守備の時間”が多かった」と終始、後手に回った。

 昨年の準優勝で獲得した600ポイントは大会後に消滅。ランキング維持も厳しい状況となったが、結論から言うと悲観することはない。この試合で佐藤氏は“一筋の光”を見たという。

「今日もあえてスライスを打ったり、相手に委ねるプレーをしていた。つまり、相手に考えさせるテニスです。今回はハマりませんでしたが、やはりあの辺はさすがです」。さらに「そういう技術を駆使して相手のバランスを崩す錦織選手には、やっぱりクレーコートの適性があります」と太鼓判を押した。

 次戦は22日開幕のバルセロナ・オープンを予定。錦織も「1試合しかできなかったので何とも言えないが、クレーのほうがよりラリーが続くし、時間はあるので徐々に良くなってくると思う」と前を向く。全仏オープンへ向け、この惨敗を「暗雲が垂れ込めた」と見るか、それとも「嵐の前の静けさ」なのか。調子は上下するものの、試合巧者の能力は簡単にはなくならない。そう考えると後者になりそうだが、果たして…。

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