大坂なおみWTAファイナル敗因と課題 GAORAテニス中継解説者・佐藤武文氏が指摘

2018年10月23日 16時30分

表情の冴えない大坂(ロイター)

【シンガポール22日発】女子テニスの年間成績上位8人で争うWTAファイナル・シングルス1次リーグA組で初出場の世界ランキング4位、大坂なおみ(21=日清食品)は世界6位のスローン・スティーブンス(25=米国)に5―7、6―4、1―6で敗れた。目標とする世界ランク1位に向けて黒星発進となったが、GAORAテニス中継解説者の佐藤武文氏(47)は敗因を指摘した。

 2時間超の熱戦を落とした大坂は明らかに不機嫌な表情を見せた。序盤からうまく試合をコントロールできずに、イライラを募らせ、ミスをすると、ラケットを蹴り上げたり、コートに突っ伏した。いつものはにかむような笑顔は消えて仏頂面のままだった。

 今季の全米オープン覇者は「安定性が相手とは違った。自分は第3セットでミスが多くなった。それをやってはいけなかったし、彼女(スティーブンス)は勝利にふさわしかった。厳しい戦いだった」と敗戦を振り返った。

 今季の世界女王を決める最終戦で黒星スタート。佐藤氏は「対戦したスティーブンスは強打の選手に対してカウンターを当てるのを得意としているんです。彼女には、はまった感じでしたし、逆に(大坂は)やりにくかったと思います」とまずは難敵の術中にはまったとの見方を示した。

 パワフルなショットが武器の大坂だが、大きくバウンドしたり、ぐっと沈み込むようなリターンに自慢の強打は封じられた。「(サーシャ)コーチに『前に出るように』と言われて第2セットを取り戻しましたが(サービスゲームを)キープできずにいた。(取れたのは)相手のダブルフォールトで救われただけ。敗因はキープできなかったこと。大坂の良さが出てこなかった」(佐藤氏)

 第3セットに至っては自慢のサーブも制球が定まらずに、空回り。雑なプレーや判断ミスもあった。途中で悪態をつくような場面も見られた。佐藤氏は「自分のやろうとしていることがことごとくうまくいかない。そこで集中力を欠いた」と話したが、劣勢な状況をはね返すメンタルの強さは見られなかった。

 コンディションは問題がないようだが、ここから再起できるか。「トップ中のトップが集まるので毎試合が決勝戦のようなもの。試合はまだ残されているので、しっかり修正すれば、セミファイナルに進めるチャンスもある。大坂はファーストサーブの確率が55%なので、そこから立て直せば…」というわけだ。

 今後は1次リーグA組でアンゲリク・ケルバー(30=ドイツ)、キキ・ベルテンス(26=オランダ)と対戦するが、問題点を修正した上で、かねて課題と指摘されているメンタル面を改善できるか。悲願の世界ランキング1位に向けて大坂の真価が問われそうだ。

関連タグ: