【フランス・エビアン13日(日本時間14日)発】女子ゴルフのメジャー最終戦「エビアン選手権」(エビアン・リゾートGC=パー71)初日、畑岡奈紗(19=森ビル)が6バーディー、2ボギーの67で回り、4アンダーの4位と好発進した。6アンダーで首位のカルロタ・シガンダ(28=スペイン)らとは2打差。パットが絶好調で、メジャー制覇も現実味を帯びてきた。上原彩子(34=モスバーガー)は3オーバーで70位。横峯さくら(32=エプソン)は4オーバーの78位と出遅れた。

 好調が続くショットに加え、パットが面白いように決まり、畑岡の笑顔がはじけた。

 インの10番からスタートすると、13番パー5で2オンに成功し、2パットで楽々バーディー。15番パー5も3打目をピン横1メートルに寄せてスコアを伸ばした。18番でボギーを叩いたものの、折り返しの3番パー4で4メートルを沈めてバーディー。4番でスコアを落としたが、この日の見せ場は7番からだった。

 3打目をピン奥4メートルにつけると、ラインを読み切ってバーディー。8番パー3はティーショットが微妙に曲がって9メートルを残したが、このパットも強気に打って沈めた。最終9番も2・5メートルを難なく入れて、圧巻の上がり3ホール連続バーディーで締めくくった。「キャディーとしっかり芝目を確認しながらできた。引き続きパットはいい状態で持っていけたら」と自信を漂わせた。

 今季は6月の「アーカンソー選手権」で米ツアー初優勝を飾り、勢いに乗って迎えたメジャー「全米女子プロ選手権」ではプレーオフで敗れて惜しくも2位に終わったが、簡単なセッティングではなかった最終ラウンドで見せた64の猛チャージは、メジャー制覇が近いことを予感させた。すでに今季トップ10入りは8回。爆発力と安定感を併せ持つだけに、今大会も堂々の優勝候補に挙げられている。

 8月末の「カナダ太平洋女子オープン」後は一時帰国してリフレッシュ。東京ドームでプロ野球・巨人戦を観戦し、大ファンの坂本勇人内野手(29)と対面を果たして感激した。先週は同世代の大坂なおみ(20=日清食品)がテニスの全米オープンで日本勢初の4大大会制覇を成し遂げ、大いに刺激を受けた。女子ゴルフ界も1977年「全米女子プロ」の樋口久子以来、41年ぶりのメジャー制覇の快挙が見えてきた。