【全仏オープン】錦織 「初制覇確率75%」の根拠

2018年05月28日 16時30分

世界304位を相手に、落ち着いて勝利をものにした錦織(ロイター)

【フランス・パリ27日発】テニスの全仏オープン男子シングルス1回戦で世界ランキング21位の錦織圭(28=日清食品)は同304位で主催者推薦のマキシム・ジャンビエ(21=フランス)を7―6(7―0)、6―4、6―3のストレートで破り、2回戦に進んだ。右手首の負傷から完全復活間近まで状態は回復。GAORAテニス中継解説者の佐藤武文氏(47)は4大大会初制覇の確率を「75%」と強気予想だ。その根拠とは――。

 錦織悲願のグランドスラム制覇の期待度について佐藤氏は「いつもは70%って言うけど、全仏は75%にしたい。絶対に前より上がっている。過去の状態に戻って普通に怖い選手になっている」と自信ありげに語った。

 前哨戦のイタリア国際で錦織は元世界1位のノバク・ジョコビッチ(31=セルビア)に1―2で逆転負けした。佐藤氏はこの試合で錦織復活を確信したという。

「いいプレーヤー同士で戦うと、お互いレベルを引き上げる。特にジョコビッチは錦織選手とやるとそういう嗅覚が研ぎ澄まされる。ローマでは世界1、2位のような打ち合いをした。だから、ジョコビッチが覚醒しちゃった」(佐藤氏)

 今季ツアー0勝、格下相手に取りこぼしも少なくないジョコビッチ。だが、錦織戦では絶対王者の強さが戻っていた。それを引き出したのは、錦織のプレーだった。同じジョコビッチ戦でも反対の内容だったのがマドリード・オープンでの対戦。錦織はストレート負けしたが、互いにミスも目立つ凡戦で、状態は上がりきっていなかった。

 全仏ではイタリア国際のジョコビッチ戦第1セットで見せた動きが勝ち進むカギになるという。クレー(赤土)コートでベースラインの後ろに構える錦織が、このセットでは鋭くコートの中に入っていた。

「第1セットのテニスをしてほしい。ここがチャンスと思った時、前に出るスピードが異常に速かった。守るべきところは守って、攻めるべきところは出る。ジョコビッチに対してできているということは、他の選手に対してもできる」と佐藤氏は力を込めた。

 復帰後、初の5セットマッチが続くだけに、ケガの再発には一抹の不安もあるが「手首を気にしてバックアウト(ベースラインを越えてのアウト)することは少なくなった」と安定感を評価している。

 優勝するためにはジョコビッチはもちろん、現在の世界1位ラファエル・ナダル(31=スペイン)も高い壁だ。しかし「誰も対抗馬にならないと思っていた」と手がつけられなかったナダルもマドリードで敗れ、イタリア国際でセットを奪われた。「明らかに動揺しているナダルを見ることができた」(佐藤氏)。今季クレーでトップ5の3人を撃破した錦織が付け入る隙は十分ある。

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