【フランス・パリ27日発】テニスの全仏オープン男子シングルス1回戦で、世界ランキング21位の錦織圭(28=日清食品)は同304位で主催者推薦のマキシム・ジャンビエ(21=フランス)を7―6(7―0)、6―4、6―3のストレートで下し、2回戦に進んだ。

 両者は初対戦。錦織にとっては「顔も名前も出てこない」と未知の相手だったが、決して楽な戦いではなかった。

 第1セットからジャンビエの攻撃は若武者らしく荒々しい。要所で強打が決まり、タイブレークにもつれたが、ここで錦織は圧倒的な勝負強さを見せた。

 第2セット、錦織は第1ゲームからリターンエースを連続で決めてブレークし、流れをつかむ。第3セット、ジャンビエも粘る。第6ゲーム、錦織はブレークポイントを握られたが、集中力を維持。逆に続くゲームを落ち着いてブレークし、アウエーの戦いを制した。

 相手に一度もブレークを許さなかった錦織は「タフでした。強かったです。彼のランキング以上にプレーの質もよかった」とジャンビエをたたえつつ「大事なポイントをしっかり抑えて徐々にいいプレーができた。十分いいテニスはできていた」と勝因を挙げた。

 続けて「久しぶりのグランドスラムだったのですごく楽しみにしていましたし、序盤、緊張もありましたけど『しっかり楽しまないと』と思い、後半プレーしました。ゆっくり1試合ずつしっかりいいテニスをして、後半までいけるように頑張ります」と抱負を語った。