卓球の全日本選手権最終日(17日、東京体育館)、石川佳純(22=全農)が女子シングルス決勝で平野美宇(15=エリートアカデミー)を4―1で下し、3年連続4度目の優勝を果たした。

「リオ五輪に向けていいスタートが切りたかった。内容も良くて、楽しくプレーできた」。2連覇の重圧に苦しんだ昨年とは違い、今年は納得のプレーだった。

 一方、今大会で注目を集めたのは若手の躍進。ベスト4は石川を除く3人が10代、うち2人を中学生が占めた。

 そのため、表彰式後に行われた優勝会見では、出だしから決勝で対戦した平野に関する質問の連続。当初は「大人のプレーに近づいている」と冷静に分析していた石川も徐々に困惑の表情を見せ始めた。

 それでも、同じような質問が続くと「私も通ってきた道。自分が成長を続ける限り追い抜かれることはない」ときっぱり。さらに平野が「ラリーでは(石川に)負けていなかった」と話したことを伝えられると「美宇ちゃんも良くなっているけど、ラリーではまだ負けないです」と苦笑いで返した。

 22歳にしてすっかり“オバサン扱い”を受けてしまったが、石川もまだまだ進化の途上。「リオ五輪までにさらにレベルアップして個人でも団体でもしっかり頑張りたい」。女子団体銀メダルを獲得した4年前のロンドン五輪を超える活躍を誓った。