卓球の全日本選手権3日目(13日、東京体育館)、男女シングルスの1、2回戦が行われ、2人のスーパー小学生が話題をさらった。女子最年少の5年生・木原美悠(11=ALL STAR)、男子最年少の6年生・張本智和(12=仙台ジュニアク)がそれぞれ社会人や大学生を破って3回戦進出。4年後の2020年東京五輪に向け「出たい思いはいっぱいある」(木原)、「(夢は)オリンピックで金メダルを取ること」(張本)と当然のように言い切った。

 2人に共通するキーワードは「中国」だ。張本の両親は中国出身で、母は世界選手権団体戦3位という実績の持ち主。木原は、中国から帰化し日本代表としてアテネ五輪に出場した新井周氏(41)に昨年から指導を仰いでいる。

 そのメリットとして日本卓球協会関係者は「中国のほうが技術的な要望を含めてかなり(指導が)細かいと言われている」と前置きした上で「お国柄か、指導法が浸透するんですよ。一貫していい指導ができるコーチが多い」と指導者のレベルの高さを挙げた。

 五輪に向け、国を挙げて強化する中国では“上”の指令は絶対。それは指導者の育成においても同じで、最高峰の選手教育プログラムが体に染み込んでいるという。

 第一人者の福原愛(27=ANA)には3歳から中国人のコーチが付いていたように、日本が五輪でメダルを取るためには最強中国に学ぶことが一番の近道なのは間違いない。その傾向は東京五輪に向けて加速していきそうだ。