東京五輪卓球男子団体3位決定戦(6日、東京体育館)、日本は韓国を3―1で破って銅メダルを獲得した。2016年リオ五輪銀に続く2大会連続のメダル獲得。今大会、日本勢のメダルは混合ダブルス金、女子シングルス銅、女子団体銀を含め4つ目となった。

 最後は大黒柱が決めた。第4試合のシングルスで水谷隼(木下グループ)は最初のゲームを14―12で奪い、その後も相手のミスを誘うプレーや逆を突く打球などでポイントを重ねていく。そしてマッチポイントを決めると両手を上げて喜びを爆発させた。

 試合は丹羽孝希(27=スヴェンソン)と組んだダブルスを制して勢いに乗ると、シングルスでは張本智和(18=木下グループ)が圧倒。3時間を超える熱戦の末に敗れた4日の準決勝・ドイツ戦の疲れを感じさせない完勝劇だった。

 試合後、水谷は「今でも信じられないというか。そんなにプレーがよくなかったけど、最後は気持ちで勝てたんじゃないかなと思います」と興奮ぎみに語った。

 特に水谷と丹羽のサウスポー同士のダブルスで結果を残せたことで「今まで練習した中で一番よかった。左、左のダブルスの可能性を示せた」と胸を張った。

 丹羽が「どんなにミスしても水谷さんが『強気に攻めていけ』と言ってくれたので調子が出ていった」と感謝の言葉を述べるや、初のメダルとなった張本は「水谷さんがいてのこの男子チームなので、最後決めてくれると信じていた。リオからの5年間、感謝しかいないです」と語った。

 最後に水谷は「最高の後輩たちに恵まれて最高の結果を残すことができた。今度のパリでは金メダル目指して、後輩たちに頑張ってもらいたい」とエールを送った。