【卓球】女子団体「金」のカギ握る平野美宇 “ハリケーン”化なら「伊藤美誠より強い」の評価

2021年08月04日 05時15分

五輪初出場で団体の金メダルに王手をかけた平野美宇(ロイター)
五輪初出場で団体の金メダルに王手をかけた平野美宇(ロイター)

 金メダルのキーマンは「みう」だ! 卓球女子団体準決勝(3日、東京体育館)、日本は香港を3―0で破って銀メダル以上が確定。5日の決勝で中国―ドイツの勝者と対戦する。1回戦から3試合連続ストレート勝ちと好調を維持する中で、初五輪の平野美宇(21=日本生命)がダブルス、シングルスで大貢献。前回の2016年リオ五輪では〝脇役〟だったが、今回は周囲から「ハリケーン級」の活躍を期待されている。


 圧倒的な強さを見せつけた。第1試合のダブルスでは石川佳純(28=全農)、平野組が息の合ったプレーで制し、続くシングルスは伊藤美誠(20=スターツ)、平野が快勝。相手を寄せつけず、一方的な展開となった。

 第2シードとして1回戦からすべてストレート勝ち。特に石川、平野ペアはこの日までの3試合で1ゲームも与えることなく〝完封〟を継続している。ダブルス、シングルスで貢献する平野は「練習したことが発揮できていることがいいことだと思うし、1番(第1試合)のダブルスで石川さんと一緒に戦えているのが心強い。3番(第3試合のシングルス)も伊藤選手が2―0で回してくれるから思いきりできる」と振り返った。 

 前回のリオ五輪では〝脇役〟だった。平野は補欠としてメンバーの練習相手や球拾いなどを務め、日本が団体戦で銅メダルを獲得した瞬間は練習場のモニター越しに見届けた。現地では選手としてプレーしたわけではなく、複雑な思いを抱いたこともある。

 それでも「すごく勉強になった。練習の意識が変わった」と貴重な経験と捉えた。そうして迎えた今大会はシングルス代表こそ逃したものの、団体代表としてコートに立っている。

 17年アジア選手権では陳夢ら中国3選手を破って優勝を果たし、海外から「ハリケーン平野」と警戒された。そんな平野について、日本協会の宮崎義仁強化本部長(62)は「爆発すれば(エースの)伊藤よりも強いと思う。ただし、それがどうすれば爆発するのか本人も分かっていない。それを考えている間にメンタルが崩れることがある」と指摘。ところが、大会前の合宿中には「試合がない、練習に集中している現状が平野にとってはいいのかも」と〝起爆〟を予感させるような発言があった。

 コロナ禍以前はワールドツアーをはじめとする国際大会を転戦して「練習ができていない、試合でうまくいかないと思い込んで崩れていた」(宮崎氏)。一方、今年は実戦よりも練習に時間を費やした。宮崎氏は「(自らを)磨いている、これが出せれば自信を持って戦える」とポジティブに変換していると分析した上で「17年のアジアチャンピオンのときのような卓球ができる可能性が出てきた」と〝ハリケーン復活〟は十分あるとみている。

 平野も「チームメートに感謝しながら1点、2点取って勝ちを持ってこられるように、決勝も頑張りたい」と力を込める。団体では史上初となる表彰台の頂点へ、ハリケーンの爆発力に注目だ。

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