卓球女子で東京五輪代表の伊藤美誠が(19=スターツ)が18日、女子W杯(11月8~10日)、ITTFファイナル(同19~22日、いずれも中国)に向けて出発前に報道陣のオンライン取材に応じた。

 8か月ぶりの国際大会へ期待と不安が入り混じっていた。伊藤は〝空白の時間〟を「自分を見直す期間だったし、今持っているものを、もっともっと実力を上げて。次いつ試合があってもいいように準備をしていたので、試合があると言われても、あっ、もうできるんだという感覚だった」と振り返る。

 課題としてきたポイントは下半身の動き。フットワークが苦手というわけではないものの、さらなる磨きをかけるべく重点を置いたという。「足を使って打つことが全然できてなくて。足りないなと思ったのと、周りの選手を見てそれができてないのはトップ選手の中で私だけだなと思った」

 こうしてレベルアップを図り、自信をもって大会に臨めそうだが、現地での行動に不安がないわけではない。国際卓球連盟とのやり取りで疑問を感じ、隔離期間の過ごし方や食事などで不明点が浮上。現地での練習も「(どうなるか)分からないです」と話していた。

 それでも、持ち前の明るい性格で「私らしく楽しんで、いい試合ができたらいいな」と意気込んだ伊藤。来夏に延期となった東京五輪へ新たな一歩となるのは間違いない。