【卓球】五輪代表 混合ダブルス水谷&美誠の早期決定は吉か凶か

2020年01月07日 16時30分

 日本の卓球界が思わぬ展開にザワついている。東京五輪代表に団体戦メンバーで男子が水谷隼(30=木下グループ)、女子は平野美宇(19=日本生命)が選出され、いずれも“順当”な選考となったが、波紋を呼んだのが混合ダブルス代表についてだ。

 日本卓球協会は男女代表6人を公表した直後、混合ダブルスで水谷と女子シングルス代表の伊藤美誠(19=スターツ)がペアを組むと発表。当初は「代表候補男女各3人の中から最高のペアリングと思われる1組」を結成するため、強化本部はエントリーの期限までに開催される国際大会で本番のシミュレーションをするとしていた。それがこのタイミングとなったことで、周囲を驚かせたのは言うまでもない。

 なぜ、決定を早めたのか。男子代表の倉嶋洋介監督(43)は「すべてのエントリーを決めて、チームジャパン、ワンチームとして東京五輪に向けてベクトルを合わせるということ」と説明する。

 水谷、伊藤組はワールドツアー・グランドファイナルで準優勝を果たすなど出場した8大会中5度の決勝進出(優勝1回)と相性は抜群だ。倉嶋監督が「ほとんどの選手が3人目が決まればこうなるなという想定はしていると思った」とした上で「先延ばしするよりは早く発表して、(混合ダブルス出場の)選手たちの五輪を目指す期間をもっと長くさせてあげたい」と考えたという。

 だが、リスクもある。男子シングルス代表の張本智和(16=木下グループ)が「狙っていた」と話したように、選手のアピール機会を奪ったことは事実でモチベーションはどうなるか。さらには水谷、伊藤ペアの実力を脅威に感じる卓球王国・中国を筆頭とするライバル国が本格的な対策に乗り出す可能性が高く、本番までに十分な準備の時間を与えかねないのだ。

 同監督は「伊藤の何をしてくるか分からない怖さと水谷の絶対的な安定感。この2人は非常にバランスがいい」と自信を見せるが…。東京五輪から新たに採用される混合ダブルスで早期のペア決定は吉と出るか、凶と出るか。