卓球ビデオ判定導入に2つの難題 膨大資金とカメラワーク問題

2019年05月01日 16時30分

帰国した伊藤は改めてビデオ判定を要望

 ビデオ判定導入には問題山積? ハンガリーでの世界選手権を終えた卓球の日本代表が30日に帰国した。3種目に出場し、女子ダブルスで早田ひな(18=日本生命)とのペアで銀メダルを獲得した伊藤美誠(18=スターツ)は「メダルを取ることってこれだけ難しいんだなって思わされた大会でした」と振り返った。

 中国ペアに敗れた決勝では、得点したように見えたポイントがカウントされず“誤審”に泣かされた。伊藤は「速い競技なので、人間の目では100%正しいっていうのは難しい」と、改めてビデオ判定の導入を求めた。微妙な判定の場面でテニスではチャレンジ制度、サッカーではビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入されているが、卓球はなぜ採用されていないのか。

 日本協会関係者は「ルール化したところで、場末の大会まで全てでやるのは不可能。全日本選手権だと30台近くの全テーブルでというのも難しい」と語り「費用のことを度外視すればできないことはないが、できたとしても五輪や世界選手権などの大きな大会で特別ルールとして導入するだけになる」と資金面での壁があると語った。

 技術面でも難しい問題があるという。「サイドのエッジはネット際にカメラをつけられるが、エンドラインはプレーの邪魔になるのでつけられない。センサーという話もあるが、振動センサーだと横に当たっても反応しちゃうから、接触センサーでやるんだけど、エッジに来たボールがどこに当たったら有効とするのかがすごい難しい」

 とはいえ、アスリートファーストの観点からビデオ判定の導入は急務と言える。日本協会によると、今大会の誤審問題について国際連盟(ITTF)に再発防止のため、ビデオ判定の導入と審判の質の向上を求めて送った抗議文に対し「検討する」との返答があったという。果たして東京五輪での導入はあるのか。