卓球Tリーグのプレーオフ・ファイナル(17日、東京・両国国技館)で、男子はリーグ1位の東京、女子は同2位の日本生命が優勝を決めた。

 Tリーグは今季から新たにスタート。「開幕戦で感じた興奮は今でも忘れていない」と昨年10月の開幕からチームをけん引してきた東京の水谷隼(29)は、男子の初代王者と初代MVPを手にし「来季以降は張本(智和)が取ると思うので、今回は自分がいただいちゃいました(笑い)」と冗談交じりに語った。

 リーグ全体の話題になると「間違いなく世界一のリーグに向けて駆け上がっていると感じた。選手のレベルも高い」と手応えを感じた様子。さらに「最低、6チーム。8チームあれば素晴らしいものになる」と、現状の男女それぞれ4チームから拡大することを提案した。

 これについては、Tリーグの松下浩二チェアマン(51)も「それは私も思っていること」。実力者をリーグに集めたものの、ベンチに座っているだけの試合を何度も目の当たりにしたことから「もったいないと感じていた」という。

 ただ、新チームの創設には運営面の課題もあり「体育館の確保やスケジュールの問題もあるので、すぐにというのは無理」(松下氏)と来季からの実現は不可能。それでも今年中に新チームのめどを立て、東京五輪終了後の2020―21年シーズンには男女ともに6チームでリーグ戦を行うことを検討している。

 TリーグはSNSとの連動や会場内の演出が話題となった。“元年”の活動を終え、収穫と課題を来季以降にどう生かすのか。これからが本当の正念場となる。