競泳日本選手権3日目(15日、愛知・名古屋市ガイシプラザ)、男子200メートルバタフライはリオ五輪銀メダルの坂井聖人(21=早大)が1分53秒71で初優勝した。

 序盤から日本記録を上回るペースで飛ばし、レースを先導。追い上げる先輩の瀬戸大也(22=ANA)の4連覇を阻んだ。「飛ばしすぎてラストでばてた」というものの、もちろん喜びが勝る。「日本選手権初優勝はうれしいですし、今後も勝ち続けて世界で戦えるようになりたい。いい流れで東京五輪につなげたい」と3年後を見据えた。2位の瀬戸も世界選手権(7月、ハンガリー)代表権を獲得した。

 また、女子200メートルバタフライは長谷川涼香(17=東京ドーム)が2分6秒29で初の日本一に。2位の牧野紘子(17=同)とともに世界代表入りした。女子200メートル個人メドレーは大橋悠依(21=東洋大)が2分9秒96で制し、前日の400メートルに続き2冠を奪取。「優勝できるとは思っていなかった。2冠できたことにびっくり」と驚きを隠せない様子だった。

 一方、2015年世界選手権女子200メートル平泳ぎ金メダルの渡部香生子(20=早大)は100メートル自由形で決勝に進めず、6年ぶりに代表入りを逃した。昨年12月に右足首を負傷し、1か月間練習できなかった。体力に不安があり、今大会は50、100メートルに集中した。レース後は涙を見せ「今年は世水に行きたい反面、代表じゃない年も経験していいかなと思っていた。『絶対またトップに戻れる』と自分は信じている」と前を向いた。