競泳の瀬戸大也(21=JSS毛呂山)は、プロ野球日本ハム・大谷翔平投手のエールを刺激に変えている。

 昨年9月に両かかとを手術した瀬戸は17日、横浜国際プールで行われた東京六大学冬季対抗戦(短水路)で約4か月ぶりに復帰。3レースすべてで優勝し、最優秀選手賞に輝いた。次戦は30、31日の東京都選手権(東京辰巳国際水泳場)で、右ヒジ骨折からの完全復活を目指すライバルの萩野公介と激突する。体調はまだ万全とはいかないが「公介との勝負にこだわりたい。こんなんじゃ差をつけられちゃう」と闘志を燃やした。

 くすぶっていられない理由がある。15日の「テレビ朝日ビッグスポーツ賞」表彰式で大谷と初対面。水泳経験のある大谷から「瀬戸君は同級生だし、頑張ってほしい」とエールを送られた。連絡先を交換した瀬戸は「力になりますね。大谷君は野球界で抜けている」と背中を押された。

 さらに同会場ではフィギュアスケートの羽生とも再会。サッカーU―23日本代表のFW鈴木と同様に、“黄金世代”の一員という意識が発奮材料となっているのだ。

「(大谷は)同い年で日本のスポーツ界でめっちゃ有名だし、羽生君もトップスターだし、『俺と公介でこの2人に追いつくような感じで頑張っていかなきゃな』と思いました」。リオ五輪金メダルに向け、決意を新たにした瀬戸が、調整のペースを上げていく。