
水泳の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)で、女子シンクロ板飛び込みで銀メダルを獲得した金戸凜(18=セントラルスポーツ)、三上紗也可(21=日体大)組が5日、笑顔で成田空港に帰国した。
心技体で成長した金戸が、確かな手応えをつかんだ。祖父母、両親はともにオリンピアン。飛び込み一家で育った金戸に対し、周囲は3世代での五輪出場を期待した。「昔は取材で親のことを聞かれるので、正直受けるのが嫌だった」。当事者にしか分からない重圧。2019年に右肩を負傷してからは、苦難の日々を過ごした。20年2月の代表選考会は4位で東京五輪出場が絶望的となり、大粒の涙を流した。
その後に右肩の手術を受け、リハビリをスタート。どん底を味わう中で、ひと皮むけた。「今は親のおかげで注目されるということは分かるので、嫌ではない」。五輪出場を逃したことで大舞台に立った祖父母、両親のすごさを肌で実感。昨年11月からは三上とコンビを結成すると「紗也可ちゃんのスタイルは絶対に変えたくない」との思いで、先輩に食らいつき、表彰台の快挙を引き寄せた。
今後に向けては「同調性を上げていきたい」ときっぱり。かつて「3世代での五輪出場を期待されるけど、自分は自分なので頑張りたい」と語っていた金戸。わが道を貫き、さらなるレベルアップを目指す。
【関連記事】
- 関連タグ: