水泳の世界選手権は24日、ロシア・カザンで開幕する。注目の競泳は金メダルなら来年のリオ五輪代表が内定。エースの萩野公介(20=東洋大)が右肘骨折で欠場のアクシデントはあったが、穴を埋める準備は整っている。

 主役候補筆頭は萩野のライバル・瀬戸大也(21=JSS毛呂山)だ。2013年世界選手権では400メートル個人メドレーで萩野を破り優勝。夏に調子を上げるタイプで「公介の分まで頑張る」と気迫がみなぎっている。個人は3種目に出場。いずれも金メダルに近く「200メートルバタフライで勢いをつけたい」と勝利の青写真を描く。

 北島康介(32=日本コカ・コーラ)が歴史を作った日本のお家芸・平泳ぎは、188センチの大型スイマー、小関也朱篤(こせき・やすひろ、23=ミキハウス)が頂点を狙う。200メートルの今季世界ランクは1位。100メートルでは4月に57秒92の世界新記録を樹立したアダム・ピーティ(20=英国)と激突する。また、背泳ぎは第一人者で男子の主将を務める入江陵介(25=イトマン東進)が安定。100、200メートルの2冠に王手をかけている。

 一方、女子は伸び盛りの渡部香生子(18=JSS立石)にメダルラッシュの期待がかかる。出場3種目すべて世界ランク3位以内をキープ。14年ぶりに中学生で代表入りした池江璃花子(15=ルネサンス亀戸)には大化けの予感が漂う。