まずまずの滑り出しだ。競泳の国際大会日本代表選手選考会初日(2日、東京辰巳国際水泳場)、男子400メートル個人メドレー決勝が行われ、瀬戸大也(27=TEAM DAIYA)は4分10秒82で2位。4分10秒75で優勝した本多灯(アリーナつきみ野SC)とともに、世界選手権(6月、ブダペスト)の派遣標準記録(4分14秒20)を突破した。

 表彰台に上がれず、まさかの結果に終わった東京五輪から約7か月。「競泳自体も競技寿命は延びているので、しっかりとやるべきことをやろうと思っている」とパリ五輪に向けてリスタートを切った瀬戸。この日は本多に惜しくも敗れたものの「この試合で代表を決められたらというところと、今の自分の現状把握というところで、決勝はしっかりと全力で今できるパフォーマンスができた」と一定の手応えを口にした。

 今大会はあくまで通過点。「もう一度コツコツと自分の体をつくって、来年に延期された福岡の世界選手権でしっかりと金メダルを獲得して、そこで見えた課題をパリまでに磨き上げて、パリで世界記録を出して金メダルを取る」という目標を掲げた上で「今年1年は準備の年。夏の世界選手権とアジア大会は大きな試合で、海外の選手とのレース勘であったり、力を発揮するトレーニングの一環でやりたい」とさらなる先を見据えている。

「自分はもっとベースがあったらもっといろんなレース展開ができる」

 かねて強い思いを抱いてきた五輪金メダルへ、同じ過ちは繰り返さない。