東京パラリンピック・競泳競技(31日、東京アクアティクスセンター)、男子200メートル個人メドレー(SM14)決勝が行われ、東海林大(22=三菱商事)は、シーズンベストを更新する2分11秒29をマークし、4位に入った。

 午前中の予選は2分15秒54で全体8位通過。思うような泳ぎができなかったものの「メダル、順位よりも全力で楽しむ」と気持ちを切り替えた。決勝のレースでは最初のバタフライから積極的な泳ぎを披露。苦手の背泳ぎで一度は順位を落としたが、平泳ぎ、自由形で猛追し、銅メダルまであと一歩に迫った。

 レース後には「今回のレースではプレッシャーも何も思わず、今まで応援してくれた方々に感謝の気持ちを持って、最後まで諦めないで泳ぐことができた」と振り返った上で「結果は4位だったが、悔しいという気持ちはなく、自分の中でも悔いなく泳げた」と充実した表情を見せた。 

 山形県出身の東海林は、4歳から兄とともに水泳をスタート。高等養護学校1年時にパラ競泳の世界へ飛び込んだ。現在は自閉症スペクトラムを抱えながらも、介護付き有料老人ホームで清掃の仕事に励みながら、練習に励んでいる。