競泳男子200メートル平泳ぎ決勝(29日、東京アクアティクスセンター)、武良竜也(25=ミキハウス)は2分8秒42の7位だった。2004年アテネ、08年北京五輪男子100、200メートル平泳ぎを連覇した北島康介ら多くのメダリストを輩出した「お家芸」で見せ場をつくれず「すごく悔しい」と肩を落とした。

 そんな武良は新型コロナウイルス禍の昨年春には所属先との契約が終了。多くの企業に売り込むもなかなか決まらず、アルバイト生活を送っていたこともあった。その後、地元の鳥取県水泳連盟からの支援で環境を整えると、4月の日本選手権で2位となり、五輪代表に内定。5月には現所属と契約し、本番でも決勝進出を果たした。メダルには届かなかったものの「決勝の舞台を経験できたのは、これからの競技人生の糧になる」と、先を見据えた。