池江に東京五輪へ救済措置あるのか 日本水連は特例を否定していたが

2019年02月14日 16時30分

白血病に立ち向かう池江を応援する声は増える一方だ(ロイター)

 2020年東京五輪で複数メダル獲得が期待されていた競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が12日に白血病を公表し、日本列島がショックで覆われた。衝撃の告白から一夜明けた13日には、悲劇に見舞われた国民的ヒロインに世界中から激励の声が殺到。池江自身はツイッターを更新し、激励のメッセージに感謝の意を示すとともに力強く再起を約束した。

 池江はこの日、自身のツイッターを更新。「昨日から沢山のメッセージありがとうございます。ニュースでも流れる自分の姿に、まだ少し不思議な気持ちにもなります」とし「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています」などと胸中をつづった。

 日本水泳連盟関係者によると、池江の病状について詳しい検査結果が出るまで2~3週間かかる見通し。白血病は進行の速さやがんになる細胞の種類によって細かく分類される。治療方法は種類によって違い、検査結果が判明後に本格的な治療に入るとみられる。

 そうした中で、国民的ヒロインへの激励の声はやまない。池江の所属先でスポーツクラブを全国で運営するルネサンスは「激励のお電話などを頂戴している」とファンなどから多くの反応があったと明かす。競泳選手を目指すスクール生も多く「『自分も何かできないか?』というような声はこれから本部に届くと思う」と話した。

 日本骨髄バンクはホームページがアクセスしづらくなるなど、問い合わせが殺到。普段は1日6件程度の資料請求が、池江が白血病を公表した12日にはなんと270件に急増した。同バンクの活動に長年携わる女優の東ちづる(58)、テレビCMに出演するタレントの中川翔子(33)がツイッターでドナー登録を呼びかけたことも大きく影響したとみられる。同バンクによれば「以前に登録して、住所変更をしていなかった方などからも連絡をいただいています」。反響は計り知れないほどあったようだ。

 都内で取材に応じた競泳日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ(55)は、東京五輪の選考会の一つである来年4月の日本選手権への出場資格に変更の余地はあるのか、との質問に対し「そういうことを答える段階ではない。まずは(池江の)回復を祈るばかり」と話すにとどまった。その上で「世界選手権(7月)が終わった時点で東京五輪に向けた派遣方針を決めるという話をしている。現時点で選考方法自体が決まっていないので、何とも言えない」。

 原則として日本選手権に出場するには、前年度の公式または公認競技会において水連が定めた標準記録を突破していないとならない。前日の会見でも、日本水連は特例措置の適用を否定した。しかし池江は昨年のジャカルタ・アジア大会で6冠を達成した競泳界のエース。もちろん今後の回復状況次第だが、世界選手権以降の話し合いで“救済措置”がなされてもおかしくはない。

 ツイッターで「必ず戻ってきます」と再起を誓った池江。世界が18歳の回復、復帰を祈っている。今後の成り行きが注目される。