蹴りまくって世界記録だ。競泳でリオ五輪400メートル個人メドレー銅メダルの瀬戸大也(24=ANA)が22日、米アリゾナ州フラッグスタッフでの高地合宿を終えて帰国した。

「マックス手前の状態で追い込むというような、苦手な練習ができた。代表クラスの合宿になったと思う」と確かな手応えに満足げ。25メートルプールで競う世界短水路選手権(12月、中国・杭州)では、400メートル個人メドレー4連覇とともに世界記録も狙うが「来年の世界水泳(韓国・光州)にもかかってくる。何が何でも出すという気持ちでいる」と力を込めた。

 今回の合宿では何を得たのか。梅原孝之コーチ(48)は「ハードな内容にするのはもちろんだが、来年に向けての地固め。これまでは世界短水路の後にやっていたが、思い切ってこの時期に」と早めのベースづくりが狙いだったと明かした。後半は陸上トレーニングで30~50メートルの距離を7割程度の力で走る、を繰り返す「400メートル走の選手がやるような」練習に時間を割いたという。これにより「しっかり蹴る、という意識づけができた」(梅原コーチ)。

 ターンの回数が多いだけに、蹴る力が強ければ強いほど有利になる短水路でのレース。瀬戸が世界記録で“ダイヤ”の輝きを見せる。