横綱白鵬(33=宮城野)が20日、春巡業を離脱した。東京・町田市で行われた巡業会場に姿を見せたものの、巡業部長の春日野親方(55=元関脇栃乃和歌)に体調不良を訴え、病院へ向かった。その後に会場へ戻ると支度部屋で静養。横綱土俵入りと取組は行わず、車で都内の自宅へと戻った。白鵬は前日19日の巡業でも体調不良のため稽古を回避していた。

 巡業部副部長の花籠親方(59=元関脇太寿山)によると、病院では「発熱・咽頭炎」と診断され、2、3日の休養が必要だという。白鵬は父ジジド・ムンフバトさんの葬儀に参列するため、11日にモンゴルへ一時帰国。15日に再来日し、翌16日から巡業に復帰していた。父を亡くした心労に加えて、長距離移動による疲労やモンゴルと日本の寒暖差などが影響したとみられる。

 花籠親方は「(今後は)一応2、3日休養するが、風邪がどうなるか分からない。(病院へ)早めに行くようにと言っていたが、何とかなると思っていたのでは。疲労? そういうのもあると思う。(父の死去で)バタバタしていたから」と話した。白鵬は巡業復帰後に「仕事をしなくちゃいけない」と話していたが、今回は責任感が“裏目”に出てしまった格好。回復が大幅に遅れれば、夏場所(5月13日初日、東京・両国国技館)の調整に影響を及ぼす可能性もありそうだ。