貴乃花親方 2時間吊るし上げ!怒号飛び交った年寄会の一部始終

2018年03月29日 16時30分

会見を終えると、深々と頭を下げた貴乃花親方

 謝罪と反省で終わるのだろうか。日本相撲協会は28日、大阪市内で年寄会(親方衆)の臨時総会を開き、数々の問題行動で騒ぎを起こした貴乃花親方(45=元横綱)から事情説明を受けた。貴乃花親方は謝罪や反省の言葉を繰り返したものの、親方衆からの質問に対して具体的に答える場面はほとんどなかった。年寄会は29日に開かれる理事会に処分を一任する一方で、平成の大横綱に対して事実上の“最後通告”。世間の注目を集めた総会の一部始終を本紙が追跡した。

 正午から始まった総会は、途中休憩を挟みながら合計で約2時間に及んだ。総会の中で、貴乃花親方は元横綱日馬富士(33)による弟子の十両貴ノ岩(28)に対する傷害事件の相撲協会の対応などをめぐり、内閣府に提出していた告発状をこの日、正式に取り下げたことを報告。しかし、親方衆からの質問に対しては明確な答えがないまま時間だけが過ぎていった。

 年寄会が事前に用意していた質問は以下の6つだった。

「なぜ協会に無断でテレビの特番に出演したのか」

「3月9日の理事会を『所用のため』と言って欠席したが、どういう用事があったのか」

「なぜ無断欠勤のような行動をするのか」

「日馬富士と貴ノ岩は暴力事件があった翌日に握手をして和解している。どうしてあのような大問題にする必要があったのか」

「告発状が提出された3月9日は理事会と年寄総会を欠席している。そんなことが許されるのか」

「なぜ協会の中では意見を言わず、外に向けてばかり発信するのか」

 これらの親方衆の疑問に対して、貴乃花親方の口からは「深く反省しております」「申し訳ありませんでした」「すべて私の不徳の致すところです」…。

 具体的な説明はほとんどなく、ひたすら謝罪や反省の言葉だけを繰り返した。その後に「貴乃花親方は日馬富士の事件で警察に被害届を出した。弟子の貴公俊(20)の件(春場所8日目に支度部屋で付け人を暴行)で警察に被害届を出さないのか?」との質問が出ると、黙ってうつむいてしまう場面もあった。総会に出席していた親方の一人は「こちらが納得できるような説明は全くなかった」と吐き捨てた。

 さらには、親方衆の間からは事実上の解雇に相当する「契約解除」を求める声や、二度と問題行動を起こさないための“誓約書”を書かせるなどの意見も出た。最終的に年寄会側は貴乃花親方が反省の態度を示していることや、内閣府へ提出した告発状を正式に取り下げた点などを考慮。処分内容に関しては29日の理事会に一任することを決めた。

 ただ、これで親方衆の間にある貴乃花親方への不信感が完全に消えたわけではない。総会では書面によるアンケート調査も行われ、貴乃花親方への処分を控える相撲協会へ提出された。ある親方は「ほとぼりが冷めれば、また問題を起こす。『契約解除にするべき』と書いておいた」。別の親方からも「“この次こそは契約解除だ”と皆が思っている」などと、厳しい見方が相次いだ。

 年寄会の会長を務める錦戸親方(55=元関脇水戸泉)は「(総会での態度に)反省の色も見えた。ただ、これからの貴乃花親方の行動で判断するしかない」。今回の総会で貴乃花親方は親方衆から“最後通告”を突きつけられた格好。29日の理事会での処分の内容にかかわらず、角界内では今後の行動を厳しく監視されることになった。

【委員降格で審判部へ】日本相撲協会は26日に続投が決まった八角理事長(54=元横綱北勝海)による新体制での職務を決め、元理事の貴乃花親方は役員待遇委員から1階級降格で委員となり、土俵下で勝負を見守る審判部に配属された。八角理事長は「人気もあると思うので、ぜひお客さんに仕事ぶりを見ていただきたい」と狙いを語り、審判部長の経験もある貴乃花親方は「新たな気持ちで職責に向かいたい」と話した。