貴乃花親方に「緊急年寄会」出席要請へ 対応次第で厳罰も

2018年03月22日 16時30分

貴乃花親方(左)はちびっ子ファンの握手の求めに両手で応じた

 大相撲春場所11日目(21日、大阪府立体育会館)、貴乃花親方(45=元横綱)をめぐる一連の問題で新たな動きがあった。この日、日本相撲協会の執行部と年寄会(親方衆)の代表者が意見交換を行った。年寄会は28日に臨時会合を開くことを決め、その場で“問題行動”を続けてきた貴乃花親方の口から直接説明を求める構え。同親方の対応次第では相撲協会に対して厳罰を要求する可能性も出てきており、角界内は一気に緊迫度を増している。

 この日、会場の大阪府立体育会館内で八角理事長(54=元横綱北勝海)ら協会の執行部と年寄会の代表者が約1時間の意見交換を行った。貴乃花親方の一連の問題について、親方衆の意見を執行部に伝えたという。

 もはや若手、中堅、ベテランを問わず親方衆の間では、貴乃花親方への不満が爆発寸前だ。春場所前の9日に開かれた年寄総会では、貴乃花親方が民放テレビ局に無断出演したことが問題視された。同日の夜には元横綱日馬富士(33)の傷害事件への相撲協会の対応に問題があるとして内閣府へ告発状を提出していたことを発表し、波紋が広がった。

 春場所が始まってからは事実上の“無断欠勤”を続け、8日目(18日)に愛弟子の貴公俊(たかよしとし=20)が付け人に暴行した際には会場に不在だった。このようなことから、年寄会は春場所後の28日に大阪で臨時会合を開くことを決定した。しかも貴乃花親方に対して諸問題について直接説明を要求する構えで、近日中に文書で出席を求めるという。

 役員待遇委員の同親方に本来なら出席義務はなく、異例の要求。年寄会の会長を務める錦戸親方(55=元関脇水戸泉)は「これだけの騒ぎを起こしている。本人から話を聞きたい。出ないなら出ないで問題。ここ(相撲協会)に未練はないのかなと思う。やっていることは“スタンドプレー”に近い」と説明した。

 これに対して、貴乃花親方は「何も聞いていない。(文書は)届いていない」と話すにとどめた。同親方は3日連続で会場の役員室に常駐し、出勤の義務を果たした。10日目(20日)には貴公俊の暴行について「一連の私の行動が負担をかけていたのかなと思っている。師匠のほうが精進しないといけない気持ち」と反省の言葉を口にした。“改心”したかのような態度を続ける一方で、内閣府に提出した告発状については「弁護士に任せている」と話し、従来の姿勢を崩していない。

 こうした点も、28日の会合では議題に上る見通しだ。いずれにせよ、仮に貴乃花親方が出席した場合には親方衆から「集中砲火」を浴びることは避けられない。逆に、年寄会の求めに応じずに欠席すれば、爆発寸前の親方衆の怒りが頂点に達することは明らか。どちらに転んでも、平穏無事に終わらないことは間違いない。

 親方の一人は「年寄会で(貴乃花親方への処分案の)決を採って、理事会に持っていくという話も出ている」と打ち明け、年寄会が協会に同親方の厳罰を求める可能性もあるという。

 協会執行部としても、角界内の“世論”は無視できない状況となりつつある。「けん責」などの軽い処分で済ませば、逆に親方衆から猛反発を招きかねないからだ。現在の「役員待遇委員」から「主任」や最下級の「年寄」への降格など、もはや厳罰は決定的な情勢となった。その際に追い込まれた貴乃花親方はどう対応するのか。事態は一気に緊迫してきた。