【大相撲理事候補選】貴乃花親方惨敗の舞台裏 怪行動証言も!!

2018年02月04日 11時00分

惨敗に終わった貴乃花親方は、報道陣に口を開かず国技館を去った

「貴の乱第2章」は不発に終わった。日本相撲協会の理事候補選挙が2日、東京・両国国技館で行われ、注目の貴乃花親方(45=元横綱)はわずか2票しか得られずに落選。5期連続の当選はならなかった。協会大改革を掲げ、世間に大アピールしながら大惨敗した「平成の大横綱」の真の狙いは何だったのか。今後の行方、さらには選挙会場内で見せていた“怪行動”の数々…。選挙戦の舞台裏を本紙が徹底追跡した。

 10人の定員に対して11人の立候補者で争われた選挙(総票数101票)は投票後即開票されたが、衝撃的な結果が待っていた。貴乃花親方の得票数はわずか2票で、得票率に換算すると2%にも届かず、国政選挙なら供託金を没収されるような大惨敗。貴乃花親方本人と、同親方と極めて近い関係にある“身内”しか票を投じなかったと見られる。もっとも角界内では、今回の落選は事前の予想が現実となっただけ、という見方だ。

 昨年の秋巡業中に起きた元横綱日馬富士(33)の傷害事件では、巡業部長の立場にありながら相撲協会に事件を報告せず、独断で警察に被害届を提出。その後の協会による弟子の貴ノ岩(27)への聞き取り調査にも非協力的な姿勢を貫いた。一連の対応は不可解なものばかりで親方衆のみならず、現役の関取衆も疑問視していたほどだ(本紙既報)。

 その結果、かつて「改革の旗手」と目されていた貴乃花親方の求心力は急速に低下した。自らが束ねる貴乃花一門の親方衆は、そのような角界内のムードを敏感に察知。一門の総帥に対して立候補の自重を求め、阿武松親方(56=元関脇益荒雄)の擁立一本化へと傾いていった。

 それでも、貴乃花親方はあくまでも選挙戦に持ち込むことに固執。玉砕覚悟で出馬に踏み切った。

 理事候補として初当選を果たした阿武松親方は、落選した貴乃花親方について「大事な仲間であり友人」と一門の結束をアピール。「(無投票ではなく選挙を実施し)投票をしていただくということが相撲協会の活力になると私たちは(一門内で)話していた」と選挙の意義を強調した。ただ、同じ「落選」という結果でも、2票しか得られなかった意味は重い。

 仮に1票でも2票でも“身内”以外からの得票があれば親方衆の自由な投票行動を促したことになり、それなりに選挙戦に持ち込んだ意味もあった。しかし実際には、他の一門の造反票は実質ゼロ。今回の選挙戦は貴乃花親方の単なる「自己満足」で終わった印象は否めない。選挙結果を受けて、親方衆の間には「今回の選挙に、何の意味があったのか」と首をかしげる者もいた。

 一方で、この日の貴乃花親方について「明らかに様子がおかしかった」(親方の一人)との証言があるように、選挙会場内では数々の“怪行動”を見せていた。ぶぜんとした表情を浮かべたかと思えば、じっと目を閉じてしばらく“瞑想”する場面も。理事候補選で自らが投票箱に票を投じ終えると、そのまま開票を待たずに会場から立ち去ろうとする一幕もあった。その後に副理事候補選挙の投票が控えており、周囲が慌てて引き留めたという。

 選挙前から苦戦は必至と見られていただけに、もはや結果には興味はないということだったのか…。投票の集計が終わると険しい表情を浮かべたまま会場の外へ。待ち構えていた報道陣からの質問にも無言を貫き、迎えの車に乗り込んだ。貴乃花親方の胸中は最後までうかがい知れなかった。

 今回の落選を受けて、気になるのが貴乃花親方の今後だ。親方衆の支持を全く得られなかった現状を見る限り、将来の「貴乃花理事長」誕生の可能性は限りなく低くなった。この先も、周囲に歩み寄ることなく自らの信念にこだわり続けるのか。「平成の大横綱」は大きな岐路に立つことになった。