日馬富士の“天敵”が横審退任

2013年02月01日 16時00分

 横綱日馬富士(28=伊勢ヶ浜)に“追い風”となるのか――。横綱審議委員会による初場所後の会合が28日、両国国技館で開かれた。これまで角界のご意見番として苦言を呈してきた2人の名物委員が任期満了により退任。日馬富士にとっては“天敵”がいなくなった格好だ。

 

 この日の会合を最後に、鶴田卓彦委員長(85=元日本経済新聞社社長)と澤村田之助委員(80=歌舞伎役者)、船村徹委員(80=作曲家)が10年間の任期満了で退任した。鶴田委員長は印象に残る思い出として「朝青龍のような、けうなケースがあった。関取としては立派だったが、私生活のところでトラブルを起こして品格が問われる。惜しいことだけど退任してもらった」と振り返った。

 

 鶴田委員長は2010年の朝青龍騒動の際、委員長として横審史上初になる引退勧告を決議するなど、横審きっての“強硬派”だった。澤村委員も騒動の際には品格面を厳しく指摘するなど激辛発言を連発。10年1月に内館牧子氏(64=脚本家)が委員を退任して以来、角界のご意見番的な役割を担ってきた2人の名物委員が横審から去ることになった。

 

 これは、日馬富士にとって間違いなく“追い風”だ。九州場所で9勝に終わると、鶴田委員長は「綱を締める資格がない。2場所連続2桁未満なら激励や注意も考える」と酷評。

 

 今場所は「全勝優勝でよかった。奮起してくれた」と高く評価したものの、再び10勝未満や品格を問われる行動を取れば、たちまち“進退問題”に発展しかねないからだ。その目の上のたんこぶが一気に取れた格好になる。

 

 新委員長には内山斉委員(77=読売新聞グループ本社顧問)が就任。「重量級の鶴田委員長から軽量級に代わって大役。私の在任中に国産の横綱を出したい」と意気込みを口にしたが…。お騒がせ横綱の“重し”になれるか注目される。