引退・高見盛に先代東関親方が結婚指令

2013年01月28日 11時00分

 大相撲初場所千秋楽(27日・両国国技館)元小結で、気合を入れる独特のしぐさなどで人気を集めた十両の高見盛(36=本名加藤精彦、東関)が引退を表明した。初場所は東十両12枚目で5勝10敗と負け越し、来場所の幕下陥落が確実になっていた。

 

 高見盛は日大卒業後の1993年春場所に幕下付出でデビュー。00年初場所で新十両、同年名古屋場所で新入幕とスピード出世した。03年九州場所では新三役の小結に昇進。将来の大関昇進の期待もかかったが、朝青龍との稽古で右肩を負傷。それ以降は慢性的な痛みに悩まされ、再び三役に返り咲くことはなかった。今場所も右肩からテーピングが消える日はなかった。今後は2010年に取得していた年寄「振分(ふりわけ)」を襲名し、東関部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたる。角界のロボコップが、ついに土俵を去る。

 

 高見盛が現役最後の一番で執念の白星をもぎとった。勝っても負けても、これでラスト。取組前に自らに気合を注入するおなじみの〝儀式〟は一つ一つの動作にこれまで以上に力を込めた。立ち合い若荒雄の突っ張りをしのいで右を差すと、とっさに体を開いて肩透かし。バランスを崩した相手が土俵に落ち、今場所5勝目をつかみとった。

 

 満員御礼の館内のファンからは大歓声と万雷の拍手。「お疲れさま!」「やめないで!」さまざまな声が乱れ飛んだ。力水とつける前には国技館の天井を何度も見上げた。最後の一番を取り終え「最後は白星? よかった。やっと終わったという感じ。自分の中の場所が終わった。今は相撲が終わったばかり。相撲が終わったという実感しかない」。この日も報道陣の前に立ち止まることなく、足早に国技館を後にした。

 

 進退については「今から考える。数日かかるかもしれない」と話していたが、夕方になって師匠の東関親方(元幕内潮丸)が引退を発表。高見盛とともに東京都内のホテルで引退会見を行った。

 

 師匠の東関親方、先代で元高見山の渡辺大五郎さん(68)とともに会見に臨んだ高見盛は「体全体がボロボロになっている。これ以上続けたら、さらに体を傷つけると思って決めました」と引退の理由を説明した。

 

 今後は後進の指導に当たることが決まっているが同時に、渡辺さんからは「早く嫁さんもらってよ」と結婚指令も飛び出した。この瞬間、一斉にフラッシュを浴びた高見盛は「そこに反応しないでくださいよ」。渡辺さんからはさらに「グラマーな女性がいい。(地元)青森の方がいいな。都会はダメよ」とお嫁さんの条件もつけられてしまった。

 

 会見場が笑いに包まれる中、当の高見盛は「まだ出会ってもいないのに、どんな人がいいなんて言えません。これからゆっくりやっていきます」と真面目過ぎるコメント。誰からも愛されるキャラクターは引退しても変わらなさそうだ。

 

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