新小結・貴景勝会見に貴乃花親方不在の真実

2017年12月27日 16時30分

貴景勝(右)の会見には約70人の報道陣が殺到したが…

 大相撲初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された26日、新小結の貴景勝(21=貴乃花)が国技館で会見を開いた。元横綱日馬富士(33)による十両貴ノ岩(27)への暴行事件や師匠の貴乃花親方(45=元横綱)の動向に注目が集まるなか、報道陣約70人が詰めかける異例の事態となった。この日の会見には貴乃花親方は同席せず、多くの報道陣が“肩透かし”を食らった格好だが、その本当のところは…。

 貴景勝は11月の九州場所で2横綱1大関を撃破し、11勝4敗の好成績で殊勲賞を獲得。師匠の貴乃花親方が2004年2月に部屋を開設して以来、初の三役力士となった。念願の新小結に、貴景勝は「貴乃花部屋の恥にならないように頑張りたい。次は関脇に上がりたい。関脇にならないと、大関にもなれるわけがないので」と意気込みを口にした。

 この日の会見にはテレビカメラ8台がズラリと並び、国技館の会見場は通常の倍近い約70人の報道陣であふれ返った。貴景勝が角界の次世代を担う有望株であることは確か。ただ、それだけではここまで多くの報道陣は集まらない。もちろん、兄弟子の貴ノ岩が暴行被害を受け、師匠の貴乃花親方の動向に注目が集まっていることと無関係ではない。その貴乃花親方は前日25日に日本相撲協会の危機管理委員会による事情聴取を受けたばかり。28日に開かれる臨時理事会では巡業部長としての報告義務違反や、相撲協会に非協力的な姿勢を示したことで処分を受ける見通しだ。しかし、この日の貴景勝の会見に渦中の貴乃花親方は同席せず、多くの報道陣が“肩透かし”を食らった格好となった。

 もっとも、貴乃花親方が会見に同席しなかったことや、部屋ではなく国技館で会見した理由を「混乱を避けるための異例の措置」と一部テレビ局が報じたことは明らかな間違いだ。貴乃花親方は貴ノ岩や貴景勝の新十両会見には立ち会ったが、新入幕会見には同席していない。弟子の会見に師匠が必ず同席しなければならないというルールもない。また、昨年に移転した東京・江東区の部屋は手狭なため、これまでも会見を開く際には部屋近くの公民館などで行っていた。

 いずれにせよ、今回の一連の問題で会見が思わぬ形でクローズアップされたことは確か。貴景勝自身は騒動の影響について「全然、ないですよ。大丈夫です」とキッパリ。兄弟子の貴ノ岩に関しては「いろいろ思うところはありますけど、僕が別に言うことでもないし言う立場でもない」と話すにとどめたが…。

 貴乃花部屋が落ち着きを取り戻すのは、まだしばらく先のことになりそうだ。