引退濃厚の高見盛 親方準備は着々

2013年01月25日 10時50分

 大相撲初場所12日目(24日・両国国技館)十両の高見盛は徳勝龍に敗れ9敗目で、幕下陥落の可能性が高まった。

 

 人気力士の引退が“秒読み”に入った。立会いから10歳若い26歳の徳勝龍に体を起こされ押し合いに。そのまま力なく土俵際に追い込まれ、突き出しで土俵を割り、9敗目を喫した。残り3日間全勝なら幕下上位の成績次第で残留の可能性をわずかに残すものの、幕下陥落がほぼ確実となった。初場所後の引退が濃厚だ。

 

 幕下陥落で引退を公言してきた高見盛は「申し開きは一切いたしません! 言い訳はしたくない。明日も取りたい。千秋楽まで相撲を取らなきゃいけない。集中したい」と話し、あくまで千秋楽まで土俵に上がることを強調。報道陣を振り切るように足早に国技館を後にした。

 

 その一方で、引退に向けた準備は着々と進んでいた。高見盛は2010年4月に年寄名跡「振分」を取得した。年寄名跡とは、力士が現役引退後に親方になるための資格の一種。昨年8月には「振分」を貸し出していた元横綱武蔵丸が「大島」へ名跡変更。それ以降は「振分」は空席のままになっており、高見盛はいつでも現役をやめて親方になれる立場にあった。

 

 一連の動きは、高見盛が十両でも負け越しが続き、引退が現実味を帯び始めた時期ともピタリと一致する。すでに引退へのカウントダウンは昨年から始まっていたのだ。ここ数場所は、衰えを見かねた親方衆からも「もう十分にやり切っただろう」「もう辞めたらいい」と“引退勧告”の声が上がっていたほどだ。 それでも最後まで現役にこだわり続けたのは「自分は相撲を取ることしかできない」という角界のロボコップの“美学”ということか。土俵に別れを告げる瞬間は、刻一刻と近づいている。