大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付が30日、発表された。9月の秋場所は4横綱のうち3横綱が初日から休場。昭和以降では初となる異常事態となった。今場所は横綱陣の動向に注目が集まる一方、大関以下の上位陣からも目が離せない。その中の一人が、初めてのカド番で臨む大関高安(27=田子ノ浦)だ。

「優勝を目指して頑張りたい」と意気込んでいた先場所は右太もも付近を負傷して3日目から途中休場。のちに重傷であることが判明し、秋巡業も休場することになった。本来の実力からすれば、カド番脱出に必要な8勝は決して高いハードルではない。ただ、本番までの2週間の間に本格的な稽古を積めなければ、関脇への陥落が現実味を帯びてくる。

 大関3場所で陥落となれば、昭和以降では五ツ嶋(いつつしま)と武双山(陥落後の翌場所に10勝を挙げて大関に再昇進)の2場所に次ぐ、“早期陥落”となる。次世代の横綱候補にとっては大きな試練だ。