V消滅・白鵬に場所前起きていたこれだけのアクシデント

2016年11月26日 14時00分

白鵬(左)は鶴竜の厳しい攻めに抵抗することができなかった

 大相撲九州場所13日目(25日、福岡国際センター)、横綱白鵬(31=宮城野)が横綱鶴竜(31=井筒)に寄り切られて4敗目を喫した。これで3場所ぶり38回目の優勝の可能性が消滅。横綱として初の全休明けで臨んだ今場所は中盤以降に急失速したが、場所前の秋巡業中のアクシデントも大きく響いた格好だ。

 

 V逸が決まった白鵬は「まわしを切ったところで下がっちゃいましたね。心と体がかみ合わない? それは、いつもとは違いますよ。(残り2日間は)ケガのないように」とサバサバとした表情。すでに来場所に気持ちを切り替えているようにも見えた。9月の秋場所は横綱として初めて全休し、右足親指の手術を受けた。今場所の出場にこぎつけるまでの道のりは決して平坦ではなかった。

 

 秋巡業は10月20日の京都から復帰したが、いきなりアクシデントに見舞われた。同24日の徳島で痛風を発症し、これまで経験したことがない足の激痛に悶絶。横綱土俵入りや取組をキャンセルし、医師が駆けつける騒ぎとなった。その後にメスを入れた右足親指の回復が遅れていることも判明。少なくとも秋巡業の段階では、九州場所の休場も選択肢にはあった。

 

 新番付発表後から本格的な稽古を始めたものの、相手は力の差がある格下が中心。最後まで骨のある相手と“腕試し”をしないまま見切り発車で本番に突入した。当初から、師匠の宮城野親方(59=元幕内竹葉山)は「ウチの横綱(白鵬)も100%じゃないから、今場所は混戦になる」と予測。序盤の5日間こそ無傷で乗り切ったものの、中盤以降に崩れて予想は現実のものとなった。

 

 日本相撲協会の八角理事長(53=元横綱北勝海)は「休場明けにしてはよくやったと思う。最後に稽古不足が出た。場所前がいつも通りではなかったわけだから」。今場所3日目には史上3人目の通算1000勝を達成して順風満帆な滑り出しに見えたが…。いきなり優勝できるほど現実は甘くなかったようだ。