【大相撲九州場所】鶴竜10連勝でも尽きない心配の種

2016年11月23日 14時00分

ファンにサインする鶴竜

 大相撲九州場所10日目(22日、福岡国際センター)、横綱鶴竜(31=井筒)が大関照ノ富士(24=伊勢ヶ浜)に快勝。出し投げで相手の体勢を崩して危なげなく寄り切った。取組後は「(立ち合いで)中に入れたので、あとは落ち着いて。しっかり体が反応した」と納得の表情。終盤戦の残り5日間へ向けて「まだ終わっていない。自分の相撲に集中するだけ」と表情を引き締めた。

 

 幕内で唯一の全勝を守り、横綱日馬富士(32=伊勢ヶ浜)を1差でリード。優勝候補の最右翼だった横綱白鵬(31=宮城野)とは2差に開いた。日本相撲協会の八角理事長(53=元横綱北勝海)は「白鵬と2つ差は大きい。独走するためには明日が大事」と指摘。11日目に大関稀勢の里(30=田子ノ浦)に勝てば、7場所ぶり3度目の優勝が見えてくる。

 

 ただ、まだ鶴竜の周辺は楽観はしていない。2年前の九州場所では初日から10連勝しながら、終盤戦に急失速して賜杯を逃した前例があるからだ。師匠の井筒親方(55=元関脇逆鉾)は「負けたら負けたで心配ですけど、勝ったら勝ったで…。2年前も10連勝して、私も“もしかしたら”と思ったんですけど。そういう経験をしているんで、一日一番で頑張りたい」と本音をチラリ。勝負事は最後まで何が起こるか分からない。そのことを身にしみて感じているからこそ、弟子とともに一戦必勝で臨むつもりのようだ。