【九州場所】鶴竜8場所ぶり5連勝! 綱の威光取り戻す

2016年11月18日 14時00分

懸賞を受け取る鶴竜

 大相撲九州場所5日目(17日、福岡国際センター)、横綱鶴竜(31=井筒)が関脇隠岐の海(31=八角)を上手出し投げで退けて初日から5連勝。“鬼門”となっていた序盤戦を8場所ぶりに無傷で乗り切った。前回優勝から1年以上がたち、現在3横綱の中では最も賜杯から遠ざかっている。7場所ぶりのVで綱の威光を取り戻せるのか。横綱本人に賜杯への思いなどを聞いた。

 

 序盤戦を無傷で乗り切った鶴竜は「気持ちも体もうまくかみ合っている。しっかり前に出ているし、体も反応している。いいと思います」と納得の表情を浮かべた。横綱として初めて優勝したのは昨年の秋場所。その後は腰のケガなどもあり、すでに1年以上が経過した。現在の3横綱の中では最も賜杯から遠ざかっていることになる。

 

 しかも、今年は大関2人が優勝を経験。横綱として優勝できなければ、その地位も大きく揺らぎかねない。もちろん、鶴竜も自身が置かれた立場を自覚している。「優勝という気持ちは常に持っています。この地位(横綱)ですから。そういう気持ちがないと、やっている意味がない」と7場所ぶりの賜杯へ向け強い思いを口にした。

 

 一方で、今年8月に31歳になったこともあり調整の考え方も変わった。鶴竜は「年齢によって稽古も違う。それに気づいてやり始めているところ。基本は土俵の中の稽古。それが何よりも大事。ただ、今まで30番取っていたのを20番に減らして毎日コンスタントにできるように。(番数を)やろうと思えばできるけど、ケガにつながる」と細心の注意を払っている。

 

 愛娘の存在も支えになっているようだ。昨年5月に第1子で長女アニルランちゃんが誕生。地方場所や巡業中は離れ離れの生活が続く。鶴竜は「相撲を理解? 分かっているんですかね。でも(横綱土俵入りで)“ヨイショ!”とか言うと、自分で足を上げたりするんです」と目尻を下げる。「ここ1か月以上会っていないけど、その間にだいぶ成長しているみたい。場所が終わったら会えるかな」と再会を心待ちにした。

 

 まだ序盤戦が終わっただけとはいえ、早くも全勝は鶴竜と横綱白鵬(31=宮城野)、大関豪栄道(30=境川)ら4人だけ。このままトップの座を守り続けて、今度こそ賜杯をつかめるか。