大相撲名古屋場所千秋楽(24日、愛知県体育館)、大関稀勢の里(30=田子ノ浦)の横綱昇進は来場所以降に持ち越しとなった。審判部は千秋楽の幕内取組前に綱取りの条件について協議。横綱昇進は「優勝した場合のみ」とすることを決めた。稀勢の里は本割で大関豪栄道(30=境川)を押し出して12勝目。横綱日馬富士(32=伊勢ヶ浜)が結びで横綱白鵬(31=宮城野)を破り13勝で優勝を決めたため、決定戦にはならなかった。

 日本相撲協会の八角理事長(53=元横綱北勝海)は「優勝に準ずる成績。来場所は優勝が欲しい」と綱取りが継続することを明言。審判部長の二所ノ関親方(59=元大関若嶋津)も「今日勝ったから、来場所につながった。数字(勝ち星)より優勝」と同じ認識を示した。

 15日間を終えた稀勢の里は再挑戦に向けて「変わらずにやるだけ。やることは変わらない」と表情を引き締めていた。