日本相撲協会理事長で元横綱の北の湖親方(本名・小畑敏満=おばた・としみつ)が20日午後6時55分、直腸がんによる多臓器不全のため福岡市内で死去した。62歳だった。

 北の湖親方は大相撲九州場所13日目のこの日、貧血で休場すると発表されたばかり。かねて体調不良が続いており、7月の名古屋場所も腎臓に尿がたまる「両側水腎症」で休場。都内の病院で手術を受けた。その後も体調は回復せず、9月の秋場所も協会あいさつなど主要業務は八角事業部長(元横綱北勝海)が代行していた。

 21歳2か月の史上最年少で横綱に昇進し、幕内優勝24回(歴代5位)の大横綱として活躍。ライバルの横綱輪島と熱闘を繰り広げ、一時代を築いた。引退後は一代年寄となり、2002年に日本相撲協会の理事長に就任。08年9月に弟子の不祥事で辞任したが、12年1月から再登板していた。