大相撲九州場所(8日初日、福岡国際センター)で復帰を目指す横綱白鵬(30=宮城野)が3日、熊本・玉名市の蓮華院誕生寺で奉納土俵入りを行い「今日は天気にも恵まれたし、無事に終わってホッとしました」と笑顔を見せた。

 9月の秋場所は左ヒザのケガで途中休場。2日から関取衆との稽古を再開したものの、いまだに今場所の出場については明言していない。白鵬の慎重すぎるほどの態度に、気をもんでいるのが他の関取衆だ。角界関係者は「いろんな力士から『横綱(白鵬)は本当に出るの?』と聞かれた。特に横綱と当たる上位の力士は、かなり気にしているようだ」と明かす。実際、関取衆の間では「もう出ると決めているらしい」やら「今場所も休んで、初場所から出る」などと、さまざまな臆測が飛び交っているという。

 すでに絶頂期は過ぎたとはいえ、今でも白鵬は総合力で頭一つ抜けていることに変わりはない。秋場所で横綱鶴竜(30=井筒)が12勝で優勝できたのも、白鵬の不在と無関係ではないだろう。優勝争いの行方を左右するだけではなく、各力士の星勘定にも大きな影響を及ぼす白鵬は別格の存在。ましてや場所で直接顔を合わせる幕内上位の力士であれば、その動向に目を配るのは当然の行動とも言える。

 当の白鵬は4日と5日の稽古内容で出場の可否を判断するとしているが…。ファンのみならず、関取衆も横綱の最終決断に注目している。