鶴竜8連勝 2場所休場の思わぬ効果出た

2015年07月20日 16時00分

「変身」の理由は? 大相撲名古屋場所8日目(19日、愛知県体育館)、横綱鶴竜(29=井筒)が幕内勢(28=伊勢ノ海)を上手投げで下して初日から8連勝。昨年九州場所以来となる中日給金を決めた。取組後は「(上手投げは)体が反応してきれいに決まったから良かった。しっかり集中して相撲が取れている」と胸を張った。

 

 左肩のケガで春場所から2場所連続で休場。約5か月間、本場所の土俵を離れたことは必ずしもマイナスばかりではなかった。「体を鍛え直すチャンスと思ってやっていた」と下半身を中心に強化。パワーアップを実現したが、ほかにも休場がもたらしたプラス面があった。それは簡単に引いてしまう“悪癖”が抜けたことだ。

 

 鶴竜は「悪い癖じゃなくて、いいところが出ているのがいい。休んでいる間に、そういうこと(引く癖)を忘れたのかな」と自己分析。安易に引いてしまうのは角界の最高位として「負けられない」との意識があるから。まだ横綱として賜杯を手にしていない“焦り”も拍車をかけたはずだ。

 

 ところが、しばらく土俵を離れたことで「久しぶりに、みんなと相撲が取れる。自分は相撲が好きだと改めて感じた。喜びながら、楽しみながらやってます」と話すように、積極的な攻めの姿勢を取り戻せたことは“けがの功名”といったところか。これから終盤戦にかけて優勝争いは佳境を迎える。脳裏に賜杯がチラついても、今と同じ気持ちで土俵に立ち続けることができるか。残り7日間で、真価が問われることになりそうだ。