5連勝・照ノ富士の視線はすでに綱取り

2015年07月17日 16時00分

照ノ富士(右)は栃煌山に快勝

 まさかの“ダメ出し”だ。大相撲名古屋場所5日目(16日、愛知県体育館)、新大関照ノ富士(23=伊勢ヶ浜)が関脇栃煌山(28=春日野)を豪快なすくい投げで一蹴。初日から無傷の5連勝だ。取組後は「5連勝? 普通。(大関なら)これくらい勝てないとダメ。そういう意識があるからね」と言い切った。

 

 とはいえ、新大関には独特の緊張感がつきまとうもの。初日から5連勝するのは、簡単なことではない。あの最強横綱の白鵬(30=宮城野)でさえ、新大関場所では5日目に黒星を喫している。それだけに、師匠も愛弟子の活躍を手放しで喜んでいる…わけではない。そこは、角界屈指の厳しい指導で知られる伊勢ヶ浜親方(55=元横綱旭富士)のことだ。

 

 審判長として土俵下で見守った同親方は「内容がもう一つ。立ち合いが自分の形(右四つ)じゃない。ちょっと高かった」と、いきなり第一声で不満を口にしたのだ。ここまで4大関の中では突出した強さを見せていることにも「他が調子が悪いから」。まるで、他の大関陣がふがいないだけと言わんばかりだ。

 

 伊勢ヶ浜親方は「横綱になって一人前」との考えから、大関昇進後も“スパルタ指導”を継続してきた。いずれは綱を張れる素材と見込んでのことだろう。それゆえに相撲内容に対する評価は、常に「横綱基準」。弟子に向けて厳しい言葉を並べるのは、むしろ当然のことなのだ。

 

 その師匠は、現在の照ノ富士について「まだまだ強くなる余地がある」と断言。他の大関陣とは、見ている景色が違いすぎる…。もはや綱取りは時間の問題か。