ベテランが奮闘中だ。大相撲夏場所9日目(16日、東京・両国国技館)、幕内佐田の海(35=境川)が幕内輝(27=高田川)を押し出して7勝目(2敗)。取組後は「一気に持っていかれることもなく、動きの中で自分の相撲が取れた」と納得の表情を浮かべた。

 幕内の土俵で20代の若手力士が台頭する中、入門から20年目の大ベテランが奮闘。「若いころみたいに1日40番、50番も相撲を取れるわけじゃない。その分、若いころよりトレーニングや体の手入れを良くするようにしている」と日々の努力で体調維持に努めている。

 ここまで2敗を守り、優勝争いの先頭を走る。「そんなのは全然。勝ち越してもない。自分のことで精いっぱい」と言いつつも「(自分は)地味なので注目されることがない。たまにはいいかな(笑い)」とまんざらでもない様子だった。