〝一発合格〟だ。大相撲夏場所5日目(12日、東京・両国国技館)、東大から初めて力士となった須山(24=木瀬)が前相撲で今関(23=玉ノ井)を下して〝3連勝〟。名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)での序ノ口デビューを決めた。

 この日の相手は日体大相撲部出身。昨年の全国学生選手権で団体優勝に貢献した実力者だったが、激しい突っ張り合いを制した。取組後は表情を変えることなく「今日に関しては勝てるかどうか分からなかったけど、勝とうと思って土俵に上がりました」と冷静に振り返った。

 前日までの2番に見せた組むような動きではなかったが、これについては「勘です」と言いきった。

 前相撲は3勝した力士から抜けることになっており、先に抜けた順に翌場所の番付の序列が上位となる。東大への思いがあきらめきれず3度目の受験で合格を果たした須山だが、今回はストレートで通過。異色の経歴を持つ新人力士は「(来場所から)序ノ口なので明日からも稽古を頑張りたいと思います」と気を引き締めた。