大相撲名古屋場所(12日初日、愛知県体育館)に向けて、大関稀勢の里(田子ノ浦)が3日、愛知・瀬戸市の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加。幕内豪風(36=尾車)ら関取衆を相手に20勝無敗と貫禄を見せた。この日は29歳の誕生日。「衰えていると感じたことはない」と話す一方で、20代のラストイヤーに「あっという間の1年だし、そんなにゆっくりしていられない」と決意を新たにした。
大関となってから3年半がたつ。“足踏み”を続けているうちに、新大関照ノ富士(23=伊勢ヶ浜)が夏場所で初優勝。年下の世代に先を越された格好の和製大関は「負けじとやらなくてはいけない」と危機感をにじませた。横綱を目指す上でも、正念場を迎える。昭和以降に誕生した横綱は40人。そのうち33人が20代で昇進している。
30代での横綱昇進は先代師匠の隆の里(30歳9か月)ら7人いるとはいえ、そのほとんどが3年以内の短命で引退を余儀なくされている。その意味でも“勝負の年”となるが…。果たしてどうなるか。